- 病院探しに苦労しています。近くにアレルギー科や小児科がなく、耳鼻科や皮膚科しかありません。食物アレルギーを含め、きちんと生活指導までしてくれる病院を探すにはどうすればよいでしょうか?
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「小児医療は、成人医療に比べておよそ3倍の人手と時間を必要とします。 しかし、投薬量や通院回数、入院日数が少ないため、病院では不採算部門 となることが多いのが現状です。」
そのため、近所に小児科がない、または見当たらないのは、残念ながらよくあることです。
また、日本の医療制度では「カウンセリング的な診察は診療報酬の対象外」とされているため、じっくり話を聞いてもらえる時間がなく、薬の処方が中心になりがちです。
どうすればいいのか?
- できる範囲で最善を尽くすことが大切です。
- アレルギー専門医や評判の良い小児科が遠方にある場合は、帰省時や年に1回程度の受診を検討する。
- 普段の診療は、近所の耳鼻科や皮膚科で対応できる範囲の治療(薬の処方や鼻うがいなど)で、家庭内での自己管理を中心に生活する
- 東洋医学や自然療法を取り入れるのも一つの方法。 ただし、高額で怪しい民間療法には注意が必要です。
入園・入学時の対応
アレルギーの子どもは、入園・入学の際に「かかりつけ医が記入した書類」を提出する必要があります。
医師の指導を基本にしつつ、不足する部分を他の方法で補う形で対処していきましょう。
- 検査結果では数値が低いのに、アレルギー反応が強く出ます。そのため、保育園や学校で肩身が狭いです。どうすればいいですか?
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本にも書きましたが、検査数値が低くても、強いアレルギー反応が出る子どもは多くいます。
この点をよく理解し、症状の出方を診てくれる医師であれば、学校や保育園に提出する書類に適切な内容を明記してくれます。
「どんな症状が出るか」「その場合の対応策」などを記入してもらってください。
- アレルギーは遺伝するの? 義父母に「うちの遺伝ではない。そちらのせい」と責められて辛いです。遺伝なら諦めるしかないの?
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アレルギー体質は遺伝することが知られています。ただし、特定の疾患のように父方の遺伝を受けやすい、母方の遺伝を受けやすい、などの差が際立つ研究結果はありません。
ただ、アレルギーは「分からないことが多い」慢性疾患のため、義理の親から根拠のない非難を受けやすい傾向があります。 そういった言葉は気にせず、受け流すことをおすすめします。
原因を追求するよりも、「今、子どものために何ができるか」 を考えることのほうが、ずっと有意義です。