この花はペチュニアです。花屋の店先や花壇で見かけたことはありましたが、名前は知らずにいました。例によってふたごを描いて周りを植物で縁取ろうと、色々な花の写真や絵を横に置いて試していたところ、ペチュニアが似合った、と言う訳です。
ただし、本当のペチュニアは葉の形状が違います。私の場合、植物の絵を描く時ミュシャや夢二ほど凝ったデザイン化はしませんが、草を編むように紋様化して行きます。
古典が大好きでどちらかというと耽美主義寄り。現代アートのような激しい抽象化はしたくない。かと言って写実的なだけでは綺麗じゃない気がして、現実は描きたくない。そのため、自分なりの世界を創りあげるまで(構図が決まるまで)は相当悩みます。このペチュニアとふたごは、3か月くらい悩んでいたかなあ。やっと花を編み終わってホッとした時、なぜか浮かんで来た黒猫ちゃんを加えてフィニッシュしました。
絵描きって、描き終わる時「あ、これで終わった」って分かるんですよね。あんなに長いこと悩んでいて、時間おいて見直すたびに筆を加えたくなって、一体いつ終わるんだろう、一生終わらないんじゃないか、って思っていたのにね。本当に不思議です。